いよいよクランクインが間近に迫ってきた、にいがた映画塾が生まれるきっかけとなった映画『白痴』。その原作者である坂口安吾と縁りの深い群馬県桐生市に於いて、4月4日(土曜日)出前映画塾が行われた。今まで新潟県内の2ケ所(新津市・新発田市)で開催されてきた「1日出前映画塾」も、県外まで“出前”するのは初めてとあって、講師である古澤敏文氏はじめスタッフ4人は緊張の面持ち(ウソ)で会場である桐生市民文化会館に乗り込んだ。以下に当日の講義の内容をかなり大ざっぱではあるが報告する。(リポーター・清水茂)
まずは、映画の撮影自体に実際かかるお金のはなし。
大半の受講生は、いかにフィルムで撮影することにコストがかかるか、日本と海外での映画制作システムの違い等に少なからず驚いた様子であった。
次に少しでもキャメラマンの気分を味わってもらおうと、実際にカメラのファインダーを覗いて、シャッターボタンを押してもらう。
用意したカメラは35mmのアリフレックスCと16mmのアリフレックスST、キャノンスクーピック16MNの3台。やはりその迫力(動作音も?)のせいか、アンジェニューの10倍ズームレンズと400feetマガジンをつけたアリフレックスIIcが一番人気を集めていた。
休憩を挟んでからは、家庭用ビデオカメラを使っての撮影指導。
ホワイトバランスひとつで変わる表現の仕方、平凡ではあるが、常道でもあるカット割の基本等を学んだ後、カメラ内編集で、長くとも5分程度にまとめる、というテーマで教室を出て撮影してもらう。
外は快晴。新潟では咲き始めたばかりの桜はこちらではすでに満開になっており、ほとんどの受講生がこれを撮影対象に選んだ。
約一時間後、撮影されたものを全員で鑑賞する。撮影対象は同じ桜でも各々の個性が発揮されているのが興味深かった。フィックスでかっちり撮る人、長回しが好きな人、全部のカットをズームを使って撮ってしまう強者、などなど。
最後に桐生市民文化会館内にあるミニスタジオを見学。ここにはシンプルではあるが基礎をおさえた造りのビデオ編集システムが備えられていて、料金も格安。桐生市民はこれを使わない手はないんじゃないかな。
1日出前映画塾ではできることも限られてはいるが、見ず知らずの人同士が映像を通して触れあえる機会としては、有意義な場を設けられたと思う一日であった。