2001.1.30

第12号テキスト版(2001年1月30日発行)
 

 

 

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にいがた映画塾

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1面

■若手起用、世代交代へ一歩〜21世紀最初の総会開く 
●役員枠 7人から13人に拡充、副代表にタオさん 井上さん

●「法人化」へ検討開始

●新役員名簿〜「運営委員」を創設

●2001年度の活動計画

2面

■予算解説
●00年度決算〜シナリオ講座で会費増、支出は膨らみ初の100万円超

●01年度予算〜矢部代表への専従費を新設

3面

■会員限定お座敷上映会「ウラバン!」スタート

■シネバン2000報告

■インディーズフェスティバル、2日間で240人が入場!

4面

■新潟ロケ、手応えと試練〜篠原PV、三池ビデオに映画塾が協力

■石川浩之監督「スクールデイズ」〜山形で劇場公開

■コラム「FOCUS」〜「にいがたFC」の可能性は

5面

■「夢ある学校」考える〜2月10日にシンポ、ビデオ制作報告も

■「ドキュメンタリー映画を見る会」が発足

■3月に大友克洋特集!

■シナリオ講座卒制コンテスト〜大賞は渡辺貴子さん

■ラジオ番組、2年目突入

■第6期映画塾始動

6面

■木原さんが神奈川コンクール入選

■忘年会に30人集合 ■20世紀映画館開設

■ダイアリー

■編集後記


<1面>

◇若手起用、世代交代へ一歩〜21世紀最初の総会開く 

役員枠 7人から13人に拡充、副代表にタオさん 井上さん

 二十一世紀最初の年のにいがた映画塾の活動などを決める二〇〇一年度総会が一月十三日、万代市民会館で開かれ、総額百二十三万円の新年度予算や役員体制、活動計画などを全会一致で決定しました。役員体制は七人から十三人に拡充され、副代表にナシモトタオさんと、井上朗子さんが新たに選ばれたほか、新しく創設した「運営委員」に種橋美樹さん、渡辺典子さん、大橋健一さんらを選出。世代交代が一歩進みました。

 午後三時半から始まった総会には大雪の中、会員三十一人が出席。まず議長にナシモトタオさん、副議長に井上朗子さん、書記に渡邊美香さん(シャノン)を選出。矢部孝男代表が「映画塾は実質三年目となる。この間、苦しみもあったがいろいろな方面で名前が知られるようになった。二十一世紀も活発な活動をしてほしい」とあいさつしました。

 議事では、「第5期映画塾」や「シナリオ講座」「シネバン」などの〇〇年度の活動報告と、収入百十七万円、支出百五万円の収支決算が会員の拍手で承認されました。

 役員体制は、矢部孝男代表、五十嵐政人事務局長、笹崎隆副代表、堀浩会計監査が残留。会計の長谷川幸枝さんが監査に移り、会計は伊藤貴子さん(4期)にバトンタッチされました。

 また規約改正が承認され、副代表がこれまでの二人から三人に増員したほか「運営委員」というポストを創設、若干名起用することも決まりました。役員枠を増やすことについて五十嵐事務局長は「会員数が増える中で、多くの若手も映画塾の運営に携わってほしいため」と説明。二〇代も含め五人が初代運営委員に決まりました。

 承認された〇一年度活動計画のうち、新規事業は「NPO化に向けての調査・研究」と、サロン上映会「ウラバン」開催の二つ。映画塾のアイデンティティともいうべき映像講座の「第6期」の開催も決定。ただ開催時期や内容はまったく未定で、まずは定例会で詰めていくことになりました。

 また前年度、七回行われ延べ五百六十人を動員した「シネバン」は「シネバン01(ゼロワン)」として継続。笹崎副代表が「やりたい人が企画を持ち寄って開催している。どんどん手を挙げてほしい」と呼び掛けました。出席した会員からは「機材がいくらで借りられるのか分からない。価格表の作成を」「6期の内容は、5期生の意見を生かすべき」「月刊ウインドに映画塾のコーナーを設けてはどうか」「事務所でホームページが見られるようにしてほしい」など貴重な意見が出ました。

「法人化」へ検討開始

 〇一年度事業に決まった「NPO化に向けての調査・研究」は、今後の映画塾の行方を左右する重要なテーマ。活発な話し合いをお願いします。

 NPOとは「非営利法人」のことで、会社と同じ法人格を持ち、ある程度の収益事業を行うものの、利益を追求しない団体のことです。五十嵐政人事務局長によると福祉、まちづくり、教育などの分野で県内には三十近いNPOがあり、全国では約二千団体あるそうです。

 映画塾のこれまでの活動は事実上、文化的NPOともいえるもので、焦点は「法人化」が必要かという点。メリットは、NPOとして県から認可を受けることで、正式な文化団体として映画塾がより認知されることや、これまで個人名でしかできなかった各種の契約が「映画塾」という法人名でできるようになります。これにより、各種事業や映像製作なども法人として行うことができます。

 総会の準備段階では、NPOになるときちんとした会計報告が必要なことや「サークル的な団体のままで不都合はないのでは」という意見もあり、調整は難航。結局「調査・研究」を続けることに落ち着きました。今後法人化の是非についても検討していきます。

新役員名簿〜「運営委員」を創設

 〇一年度の役員の名前は以下の通り。カッコ内の新は新任、留は留任、役名は前職。

 【代表】矢部孝男(留)

 【副代表】笹崎隆(留)、ナシモトタオ(新)、井上朗子(新)

 【事務局長】五十嵐政人(留)

 【会計】伊藤貴子(新)

 【会計監査】堀 浩(留)、長谷川幸枝(会計)

 【運営委員】福島春夫(会計監査)、星龍雄(副代表)、種橋美樹(新)、渡辺典子(新)、大橋健一(新)

2001年度の活動計画

1.第6期にいがた映画塾

2.にいがた映画塾通信NGの発行

3.映画塾コム(ホームページ)の製作

4.機材の収集、管理、貸し出し

5.定期上映会「シネバン」の開催

6.ライブラリーの充実

7.交流の促進

8.ラジオ番組の制作

9.作品製作・プロデュース

10.映画塾作品の外部上映、コンクール  応募

11.共催、関連事業

12.ウラバン(サロン上映会)の開催

13.定期的活動

 ・新会員の獲得と有料会員の増加を  目指す

 ・定例会を従来通り月2回開く

 ・整理整頓、清掃を励行する

14.フリーマーケットなど予算捻出活動

15.NPO(非営利法人)化に向けての  調査・研究

 

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<2面>

予算解説

00年度決算〜シナリオ講座で会費増、支出は膨らみ初の100万円超 (表(1)参照)

 【収入】当初予算を二十八万円も上回る百十七万円。会費が当初の見込みより十三万円増えたことと、第5期映画塾で二十万円の剰余金が出たことが大きい。ただ、会費増収はシナリオ講座の受講料から二十四人分、七万二千円の入金があったためで、積極的な意思に基づく会費納入は会員約三百人のところ、五十人程度しかなかった。

 映画塾関係作品ビデオの売り上げは、当初見込みを大幅に下回った。機材使用料も会員の制作減で振るわず。上映会(シネバン)収入がゼロなのは、年度途中で独立採算性にすることになったため。フリーマーケットは二回行い、見込みを大幅に上回る売り上げがあった。

 このほか、未収入金として第5期映画塾の受講生が卒業制作で個人負担したフィルム代の立て替え分やシナリオ講座のコピー使用料、インディーズフェスティバル残金など総額約十三万円が年度末までに振り込まれず、新年度に持ち越しとなった。

 【支出】当初予算を十六万円上回る百五万円。笹崎隆氏の個人事務所と映像集団inoutと折半している家賃負担が八月まで月一万五千円だったのが、九月から同二万五千円に引き上げたため、家賃支出は四万円アップ。通信費がオーバーしたのは、会員増により「NG」郵送料が膨らんだため。

 事務諸雑費は封筒代、灯油代、文房具など、必要最低限の費用が膨らんだ。電話代は5期映画塾のため七月―九月が通常の倍以上となり大幅な支出増となった。消耗品も映写機のランプが頻繁に切れたことや、コピー機の導入により当初比で約三倍となった。簡易印刷機リソグラフも三万円増。

 事業費は当初、シネバンへの支出など九万円を見込んでいたが、幸い赤字がなかったため、ラジオ番組の制作費三万円だけですんだ。

01年度予算〜矢部代表への専従費を新設 (表(2)参照)

 【収入】「イチ、ニー、サン」、百二十三万円の収入を見込む。会費は七十五人からの納入を予定。特に年一万二千円会員、同六千円会員を増やすことを見込んでいる。機材使用料は映像制作の活発化を願い強気の三万円。なお、機材使用料は修理費にも満たないことから引き上げる予定。

 コピー使用料とリソグラフ使用料を新たに設けた。映画塾主催事業以外の使用はコピー一枚十円、リソ一枚二円の実費負担となる。

 インディーズ・フェス残金は前年度より一万円増額。フリーマーケットは実績プラスを目指す。繰越金は前年度の未収入金も含め二十五万円。予算の二割を占め、過去の遺産を食いつぶすことになる。

 【支出】新たに「専従手当」十二万円を新設した。矢部孝男代表に支払われる。矢部代表が外部機関・団体などと交渉した際、これまで持ち出しだった電話代、交通費などの補てん。月額では一万円となる。新年度は矢部代表が事実上、専従の役割を担う。

 家賃、光熱費、電話代は前年実績に合わせた。通信費は「NG」の手渡しを増やし節約。事務諸雑費は無駄を切りつめ減額。消耗品も映写機ランプが切れないことを願い減額。前年度実績ゼロだった書籍費は据え置き。リソグラフの映画塾主催負担は四万円、コピーは二万円となる。

 事業費は、ラジオ制作費が月五千円と、前年度より倍増させたほか、新事業「ウラバン」にも年三千円を拠出する。有志が折半している駐車場代への補助三万六千円は廃止。

 懸案だった県内外の各種団体との交流を活発にするための「旅費助成」は今回も見送られた。

 

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<3面>

■会員限定お座敷上映会「ウラバン!」スタート

 映画塾会員限定の上映会「ウラバン!」が一月二十日、スタートしました。毎月第三土曜日に行い、普段映画館では見られない自主映画やビデオなどを上映します。

 「ウラバン!」は、定期上映会「シネバン」の裏バージョン。イベント性の強いシネバンとは別に、もっと会員の親ぼくを深める場がほしいという声にこたえ、映画塾事務所で会員限定の上映会を開くことになりました。

 上映作品は、会員の作品のほか、市販やレンタルビデオなど「この作品を見てほしい」というものなら何でもOK。会員がビデオなどを持ち寄り上映、終了後は映像制作の悩みや質問、近況などを自由におしゃべりします。定例会より気楽な集まりを目指します。ふだん映画塾には行きづらいという会員も、友人を誘ってぜひ来て下さい。

 上映作品は事前申請です。ビデオのレンタル料金や、作家などから借りる郵送料は映画塾で負担します。

 一月二十日午後七時半から行われた第一回目は、星龍雄さんの企画で東京の映像作家、山崎敬司監督のビデオ作品「マンガくん」が上映されました。約二十人が集まり、ポップコーンやポテトなどが持ち寄られ、友人宅でレンタルビデオを見る雰囲気。会員だけの気安さからか「すごい、共感できる」という意見から「つくり込みすぎ」などの反論までさまざまな感想が飛び出し、いつの間にか話は別の方向へ脱線。自然解散しました。ただ、いつも事務所に出入りする会員が中心だったのがちょっと残念でした。

 「ウラバン!」について、詳しくは星まで。

■シネバン2000報告

■待望の企画「夢のよう」〜番外・井上朗子特集

 ▽入場者数百五十人

 二〇〇〇年十月二十、二十七日(金)、新潟市民芸術文化会館スタジオBにて、「記憶の記録」「毛布」「うれしい、着ぐるみ」「ダイアローグ1999」の四作品を上映しました。井上の映画の常連出演者である江村隆芳氏を上映実行委員会の会長に迎え、「あきるのグランプリを記念して上映会をやろう」と声をかけてくださった詩人の鈴木良一さん、カメラマンの村井勇さん、パブリックレストラン鳥の歌の皆さん、そして映画塾スタッフの心強い協力のもと、待望の上映会が実現できました。評判上々のチラシ・チケットのイラストは新会員の日野光太さん、デザインは上田浩子さん。二十日は五十人、二十七日は百人の入場者数、夢のようです。

 「ダイアローグ1999」(八ミリ/三十八分)ビデオ販売〔千五百円、税込・送料別〕します。ご希望の方は電話025―225―8655または電子メール、otowanomago@c9.ezweb.ne.jp(井上)まで。(井上朗子)

■光や色合い評判が高く〜「S&O」上映会

 ▽入場者数百五十人

 十二月十三日(水)、新潟市民芸術文化会館スタジオBで佐藤真監督の新作「Self&Others」を上映。新潟絵屋との共同企画。みぞれ混じりの雨も降るあいにくの天気ながら、二回の上映で約百五十人が来訪。年齢層は幅広い。

 佐藤監督は「誰かが見た夢のような映画を狙った。牛腸茂雄さんの写真は、牛腸しか人間関係が分からない私的な世界なのに私たちとも関係があるように見えて来るという不思議な世界。映画もそんな作品にしたかった」とあいさつした。

 映写機のトラブルで一回目の上映が遅れる不手際もあったが、作品に対する感想は上々。映像の光や色合いに特に評判が高かった。(星龍雄)

■インディーズフェスティバル、2日間で240人が入場!

 十一月十二、十九の両日開かれた、にいがたインディーズムービーフェスティバル「あんたの映画みせてやれっ!その4」=写真=。今年も盛況で、昨年に比べると来場者数はややダウンしましたが、二日間でのべ二百四十二人が来場、一般応募作品は過去最高の三十二本が集まりました。

 決算報告によると、有料来場者数は総合イベントホール「ナイト」で行われた一日目が百四人、シネ・ウインドでの二日目が百三十八人でした。収入は四十一万五千九百六十円。支出は三十七万二千九百七円で、差し引き四万三千五十三円の黒字でした。このうち三万円が映画塾の会計に充当されます。

  ×     ×     ×

 今年のインディーズは、単に内輪の作品を見に来るだけではなく、純粋に上映会を楽しみにしていてくれたお客さんが多かったように思える。

 作品による観客数の偏りもなく、入退場自由、興味のある作品を選んで見られる、というこのシステムがフルに活用された上映会となった。ぞろっと人が出て行ったと思えば、どどっと人が入ってくる。会場は常に満席だった。

 県外からも多くの出品があり、出品者に常連も増えた。今回はなんと! 映画「月とキャベツ」「死者の学園祭」でおなじみの篠原哲雄監督が、講師を務めるENBUゼミの教え子の作品も引っ提げて出品。今後上映予定がなく、ここでしか見ることのできないこの篠原作品は、事実上、目玉作品となった。

 監督は当日来場! がこの上映会の条件だが、残念ながら仕事の都合で、会場に篠原監督の姿を見ることはできなかった。しかし、篠原監督からはビデオレターを頂き、上映した。

 各作品の監督が各地から大勢集まる中、今回も交流の時間と場が設けられなかった。それが残念。(渡辺典子)

 

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<4面>

■新潟ロケ、手応えと試練〜篠原PV、三池ビデオに映画塾が協力

 映画塾は二〇〇〇年度、新たな一歩を踏み出しました。プロの映画監督がつくる作品の制作協力です。十月に篠原哲雄監督のPV(プロモーションビデオ)、十一月には三池崇史監督作品「ビジターQ」が相次ぎ新潟で撮影が行われ、会員が地元スタッフとして全面協力しました。逆に映画塾の協力があるからこそ新潟ロケが実現した二企画。まとめ役の矢部孝男代表からレポートしてもらいました。(会員敬称略)

×    ×    ×

 二〇〇〇年の映画塾の活動の中で、大きなエポックとなるのがプロ二作品への制作参加だろう。

きっかけは第5期映画塾の最終日講師で、その翌日の「シネバン」ゲストのために来られた篠原哲雄監督との出会いからだ。

 新人ユニットのプロモーションビデオを依頼されていた篠原氏は、新潟がロケ地に最適と判断。しかも、イメージヒロインには巻町出身で売り出し中の小山田サユリが決まりコテコテのニイガタとなった。

 東京から来る監督以下十人のスタッフに加え、映画塾からは現地スタッフとして矢部孝男、石川浩之、駒形千夏の三人が三日間の撮影に通しで参加。さらに第5期、シネバンでずっと監督の交渉窓口だった渡辺典子が仕事が終わると手伝いに駆け付けた。また大橋健一も三日間通しでフォローをしてくれた。

 撮影は青山海岸(通称小針浜)をメインに新潟市内を回ったが、三日間とも雨と曇り空にたたられた。海にボートを出すアイデアも波が荒くて実現できず(ただし荒波はあとで効果的に使った)。おまけに監督が小道具の自転車からこけて右手を負傷。駈け込んだ病院が偶然にも渡辺典子の勤め先だった。

 そんな中でもスタッフ全員、とにかく楽しく仕事ができた。少人数ゆえ家族的な結束力と交流ができたためだろう。後日、小山田さんと再会した時「あんなに楽しかった仕事はない」と言ってくれたのはうれしかった。

 さて、このときの制作プロデューサー、山田昌宏氏から撮影終了後、一週間もたたないうちに電話が来た。三池崇史監督のビデオムービーを山田氏のプロダクション「アルファヴィル」で制作することになったが、ロケ地が決まらずスケジュールが迫っているというもの。

 この「ビジターQ」、一家族が中心の話で家一軒がほぼ全編の舞台となるのだが、東京で適当な物件が見付からないとか。電話の二日後には担当プロデューサーが新潟にやって来て一緒に物件探しをしたら候補が三軒出てきた。

 舞台の家は豊栄市早通の空家を使い、その他の細かい場面は新潟駅前、弁天公園、豊栄駅、阿賀野川河川敷などで撮影した。

 撮影期間は一週間。映画塾からは二十人以上の会員が関わってくれた。クランクインの一週間前から家財道具を運び込んだり、撮影期間中は三池組の一員としてフル稼動。撮影後の撤収も同じだ。

 篠原組は、スタッフが少人数で、山田プロデューサーという自主映画の理解者がいたこともあり、現場は自主の現場のようだった。

 一方の三池組はひたすら職業としての映画づくり、つまり監督を頂点としたピラミッド型の組織に、人手を組み込んで進めていくというものだった。実際、映画塾スタッフにとっては大変な現場だった。

 しかしプロの映画現場は、三池組のような集団がスタンダードな制作体制だ。映画塾はこれからも、劇場映画制作に関わっていくことになるだろう。今後、プロ集団とどう付き合っていくかが今年の課題の一つだと思っている。(矢部孝男)

■石川浩之監督「スクールデイズ」〜山形で劇場公開

 昨年十一月、拙作「スクール・デイズ」(一六ミリ、四十分)がロケ地・山形市の山形フォーラムにて公開となり、監督をした私も舞台あいさつに行って参りました。

 その映画館はかつて頻繁に足を運び映画の勉強をさせてもらったいわば聖地なので、感無量でありましたが、あいにく初雪が降るなどして客足が心配され、プレッシャーの方が大きくもありました。しかし地元の方々のご協力のおかげで通常の単館系映画の二倍近くの来場者を動員し、上映期間の一週間を無事終了いたしました。客層は普段映画館に足を運ばない方が多く、反応も多種多様でした。

 一年で企画、製作、脚本、仕上げ、宣伝、上映を一挙にやってみて、映画をつくること自体以上に観せること、観客の視点の重要さを痛感させられました。(石川浩之)

 ▼今後の上映予定/三月二十七日、東京・下北沢TOLLYWOODにて。詳しくは下記のホームページへ。

http://eggplants.absl.wakwak.com/harukaze/index.html▼メイキングビデオは映画塾ライブラリーにて貸出中。

■コラム・FOCUS〜「にいがたFC」の可能性は

 「FC」という言葉が、全国の感度の高い自治体に注目されている。FCとは「フィルムコミッション」の頭文字。映画、ドラマのロケで、撮影候補地を探したり、警察や消防署など各種届け出を代行するなど、撮影をスムーズに進める地元受け入れ団体のことだ。

 欧米を中心に、二十三カ国、約二百六十団体、多くは自治体も加わった非営利団体だ。日本では昨年、映画や国の関係者らが「FC設立研究会」(佐藤忠男委員長)を発足、知名度が高まった。

 既に横浜市や神戸市、北九州市などでFCが設立され、全国に広がっている。新潟でも一月二十五日、妙高高原町で設立に向けた準備会が開かれた(二十七日付新潟日報)。町や観光関係者は観光不況脱却の一手段として期待を寄せているようだ。

 映画塾も「新潟県内で映像制作の環境を整備する」ことを目標に据え、「映画・映像は地域を生き生きとさせる力がある」と訴え続けている。全国的な流れに注目したいし、妙高高原の動きに何らかの形で協力できればと考えている。

 お膝元の新潟市ではまだ、具体的な動きはない。しかし映画「白痴」の経験から、関心のある関係者は少なくないと思われる。

 映画塾は「白痴」や篠原哲雄監督、三池崇史監督の現場協力をするなど、既に実績はある。三池監督の現場では力不足を露呈するなど、乗り越えるべき課題は、正直多い。それでも、失敗も含めて映画塾が積んだノウハウは貴重な財産だ。

 FCには行政、観光、商工など各方面の理解と協力が不可欠。「にいがたFC」の可能性を模索したい。(星)

 

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<5面>

■「夢ある学校」考える〜2月10日にシンポ、ビデオ制作報告も

 にいがた映画塾に「夢のある学校」ドキュメンタリービデオ制作を依頼した「子供の夢が育つ学校づくりプロジェクト」は二月十日(土)、新潟市のユニゾンプラザでシンポジウムを開きます。ビデオ制作の途中経過を報告するとともに、本県の学校教育について考えるイベントです。

 同プロジェクトは、「ひと・まち・みらい研究会」の清水義晴さんら県民有志で結成。映画塾がビデオ制作を請け負い、昨年九月にクランクイン。十日町小、豊栄市太田中、聖籠中、安塚町の自由学園などで撮影が進んでいます。同年十一月二十六日には映画塾内でビデオのラッシュ上映会も行い、内容について率直な感想を言い合いました。

 シンポジウムは、ビデオ制作の途中経過を一般市民に報告、学校教育について考えるとともに、一口一万円の制作費カンパを募るのが狙い。当日は午後一時半開演、ビデオ予告編上映後、清水さんをコーディネーターに、聖籠町教委指導主事の高口和冶さん、豊栄市太田小校長の金子玲子さんら教育関係者によるシンポを行います。

 また映画塾からは、中心スタッフの笹崎隆さんやプロデューサーの五十嵐政人さんらも参加します。

 参加費千円(ビデオ制作カンパ含む)。午後五時半からは別料金で交流会も行います。チケットは映画塾で扱っています。詳しくは矢部か五十嵐まで。

■「ドキュメンタリー映画を見る会」が発足

 「新潟ドキュメンタリー映画を見る会」を結成しました。新潟ではなかなか見る機会の少ないドキュメンタリー映画をみんなでお金を出し合って見よう! という会です。

 映画監督の小林茂さんを顧問に迎えて古今東西、数あるドキュメンタリー映画の傑作・力作・秀作を二カ月に一回上映します。

 第一回上映会は一月二十七日(土)午後六時から開催。新潟市万代市民会館視聴覚室にて「頑固な夢」というハンガリーの作品を上映しました。国境近くの小さな村に七十年続く演劇サークルを描いた傑作で、一九九一年山形国際ドキュメンタリー映画祭で大賞を受賞しました。

 第一回には二十三人が来場。「劇映画?」と思わせる見事なカット割りとタイミング。ドキュメンタリー映画の概念も広がっているのかもしれません。次回は三月二十四日です。お楽しみに!

会員募集 

映画館やレンタルビデオでもめったに見られないドキュメンタリー映画の名作をみんなで見ませんか?

「新潟ドキュメンタリー映画を見る会」では、会員を募集しています。

特典

○奇数月第4土曜日の定期上映を見ることができます。

○上映作品の選定に参加できます。

○フィルム代などの運営費として、毎月1,000円ずついただきます。半年分前納の場合は5,000円です。

入会お申し込み・お問い合わせは、カフェ&居酒屋「鳥の歌」まで。電話・ファクス025−228−3080(早津)月〜土 午後6時以降にお願いします。

■3月に大友克洋特集!

 大友克洋新作「スチームボーイ」の上映を控え、新世紀にinoutからBIGなプレゼント!あの「AKIRA」がスクリーンによみがえります。

 第三次世界大戦後、二〇一九年、破滅をへて再生したネオ東京を舞台に、文明が滅亡した巨大な静寂の中の未来を駆け抜けていく金田と鉄雄。「再生」という旧世界のレプリカから出発しなければならなかったレジスタント達。そして私達の選べる未来とは…。

 「ジャパニメーション」の火付け役となった本作品を始め、新潟未公開の「老人Z」と氏の集大成ともいえる「MEMORIES」を加えた豪華三本立てで贈ります。ぜひお見逃しなく!!

inoutプレゼンツ

大友克洋オールナイト

日時 2001年3月24日(土)

午後11時開場予定

会場

  新潟・市民映画館シネ・ウインド

料金 当日3000円(前売り2500円)

問い合わせ先 inout

電話・ファクス025-243-5653(不在の場合は折り返し連絡をします)

■第6期映画塾始動

 第6期映画塾の実行委員会が一月二十三日発足、第一回会議を行いました。今後、週一回のペースで話し合いを行います。火曜日午後八時から。特に第5期OB、OGのみなさん、スタッフにぜひ参加して下さい。

 ここまでの話し合いでは、これまでの日曜日午後ではなく、土曜日夜に開催する案が浮上。五月スタートが有力です。いろいろな意見を取り入れて充実したものにしたいと思います。

■シナリオ講座卒制コンテスト〜大賞は渡辺貴子さん

 にいがたシナリオ講座受講生の皆様、過酷なスケジュールの中、卒制コンペに力作の御応募有難うございました。受講生二十四人のところ、十九本の応募がありました。

 講師、スタッフ、にいがた映画塾主要スタッフによる厳正な審査の結果、大賞(賞金二万円)は渡辺貴子さんの作品「夢の島ドリーム」に決定しました。シナリオの形式をしっかりと踏まえた文章と、性格が書き分けられているキャラクターを軸に起承転結がしっかりと展開していくストーリー。とても読みやすく、読者が映像をイメージしやすいことが選考の対象になりました。

 このほか、みずみずしい少年の視点を軸に、「生きていく」ということをさわやかに提示した安藤千秋さんの「スケッチブック」。規定の枚数(二百字六十枚)では納まりきれないパワーをみせた五十嵐誠さんの「キムチ!」等々印象深い作品が多く、完成した作品集は、とても素敵なものになりました。

 この講座をきっかけに「表現する」ということの幅を広げていって頂ければ嬉しい限りです。出来れば書き続けて、もっと大きな舞台での御活躍を願っております。ガンバレ!!(シャノン)

■ラジオ番組、2年目突入

 早いもので昨年の十二月で二年目の放送に突入した「シネマで愛して!」。みなさん聴いたことがありますか? 試行錯誤の半年間の企画段階を経て約一年前にスタートしたこの番組、スタッフ一丸となり毎週放送と言うプレッシャーに耐え頑張ってきました。 手探り状態で始まったこの番組も、回を重ねるごとに少しづつ自分達のやりたいことはなんなのかということが分かってきたような気がします。

 昨年の暮れに企画したミレニアム企画などがよい例だと思います。この企画、昨年で終わるつもりでしたが、調べれば調べるほど新しい発見があり、映画とは深いものだなーとあらためて考えさせられ、継続して放送していくつもりです。

 スタッフ一同「映画がスキなんだねー」と言うのが同一意見でなぜか少しうれしくなりました。

 今後もこの気持ちを忘れずに頑張っていきたいと思っています。(堀浩)

 (「シネマで愛して!」は、FM新津=76・1MHzで毎週日曜日午後五時から放送中。再放送は水曜日午後二時。映画塾コムでも聴けます)

 

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<6面>

■木原さんが神奈川コンクール入選

 木原大吾さんの第4期映画塾卒業作品「崇(たかし)とその仲間たち」が、第二十二回神奈川県映像コンクールで入選、一月八日に横浜レクチャーホールで表彰・上映されました。

 同コンクールは、神奈川県などが主催する映画祭。審査委員長はあの、大島渚監督です。木原さんの作品は、ろう重複障害者が働く「あさひ共同作業所」のある夏の一日をとらえたドキュメンタリー。木原監督も障害を持ちながら同作業所でボランティアをしていることから、信頼関係に支えられたさわやかな映像で、講評では「障害者が障害者を記録する」視点が評価されたそうです。

 全国から百七十三本が応募。木原さんは十六本の優秀作品の中に選ばれました。木原さんには賞状と図書券が贈られました。

 このほか、五十万円の賞金が贈られる最優秀賞は千葉県・木村文昭さんの「ホームへ帰る」。十万円の優秀賞は、昨年のにいがたインディーズ・フェスティバルでも出品があった、東京の山岡大祐さん「バカは死ななきゃ治らない」などが輝きました。

■映画塾コムダイジェスト

▽十二月二十四日

■忘年会に30人集合 映画塾の大掃除&忘年会が二十三日開かれ、忘年会には約三十人が集まりました。種橋美樹さんがシェフ長、関谷洋美さんや豊島裕之さんが助手になり、おでんやもつの煮込み、寄せ鍋、ポテトサラダ、鳥の唐揚げ、ピザトーストなどなど、豪華な食事が並びました。また、手作りのクリスマスケーキも登場。十二月生まれの渡辺典子さんや、伊藤貴子さんのバースデーケーキにもなりました。

▽十一月二日

■二十世紀映画館開設

映画塾コムの姉妹ページとして「にいがた二十世紀映画館」がオープンしました。これは、過去から現在まで、県内にあった映画館を紹介する仮想博物館です。協力者を募集中! 詳しくは映画塾コムからアクセスして下さい。

 

■ダイアリー(00年10月17日〜01年1月28日)★は関連・協力事業

10月

17日 NG 第11号発行▽映画塾コム、アクセス2万件突破▽第25回定例会

20日 ★井上朗子の映画上映会(27日も、新潟市芸文会館)井上全作品を上映

22日 「Cinemaで愛して!」第47回 ゲスト・品田竜輔、佐山睦美

29日 「Cinemaで愛して!」第48回 ゲスト・堀浩、駒形千夏

 

11月

★スカイパーフェクTV番組の製作

4日  ★三池崇史監督が「ビジターQ」新潟ロケ入り。映画塾が製作全面協力

5日  「Cinemaで愛して!」第49回 20世紀特集・映画の誕生(田巻源太)

7日  第26回定例会

12日 ★にいがたインディーズ・ムービーフェスティバル前半(イベントホール・ナイト、104人)第5期作品など上映▽「Cinemaで愛して!」第50回 20世紀特集・ドキュメンタリー映画(駒形千夏)

14日 NG 第11号増刊発行

17日 ★ハイロシネマフェスト(東京渋谷・アピア)井上朗子「ダイアローグ1999」上映

18日 ★石川浩之「School Days」が劇場一般公開(山形市・山形フォーラム 24日まで)

19日 ★にいがたインディーズ・ムービーフェスティバル後半(シネ・ウインド、138人)一般応募作品など上映▽第5期記録集「息切れ」発行▽「Cinemaで愛して!」第51回 20世紀特集・人間ドラマ(堀浩)

21日 第27回定例会

26日 「Cinemaで愛して!」第52回 20世紀特集・SF映画(堀浩)

28日 第25回定例会(臨時)新年度総会話し合い

12月

★ビデオ「黒埼役場百年の歩み」製作協力

3日  「Cinemaで愛して!」第53回 20世紀特集・新潟の映画館前編(星龍雄)

5日  第29回定例会

10日 「Cinemaで愛して!」第54回 20世紀特集・新潟の映画館後編(星龍雄)

12日 第30回定例会(臨時)新年度総会話し合い

13日 シネバン2000Vol.18「佐藤真・SELF AND OTHERS特別試写会」(新潟市民芸術文化会館、150人)

17日 「Cinemaで愛して!」第55回 20世紀特集・映像技術(田巻源太)

20日 第31回定例会

23日 大掃除・忘年会(事務所)

24日 「Cinemaで愛して!」第56回 20世紀特集・映画監督(堀浩)▽にいがたシナリオ講座作品集発行

26日 第32回定例会(臨時)新年度総会話し合い

31日 「Cinemaで愛して!」第57回 ゲスト・星龍雄、ナシモト・タオ、渡辺典子、吉田健明(電話出演 手塚眞、篠原哲雄)

 

1月

7日 「Cinemaで愛して!」第58回 グルメ映画の巻(五十嵐政人、堀浩)

9日  01年度第1回定例会

13日 01年度総会(万代市民会館)▽新年会(赤たぬき駅前店)

14日 「Cinemaで愛して!」第59回 SF映画の巻(五十嵐政人、堀浩、矢部孝男)

16日 第2回定例会

20日 会員限定上映会「ウラバン!」第1回

21日 「Cinemaで愛して!」第60回 原作のある映画の巻(駒形千夏)

23日 第6期映画塾スタッフ会議発足

27日 ★新潟ドキュメンタリー映画を見る会 第1回上映会(万代市民会館)

28日 「Cinemaで愛して!」第61回 お正月映画見た?の巻(堀浩)

編集後記

 冬の新潟はちょっとまったり気味。一月から始まった「ウラバン!」で、熱い思いをしませんか? 二月十七日は「バカ映画」特集の予定。

 【編集スタッフ】星龍雄【題字】宮川直子

 

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