にいがた映画塾コム 2000.6.29

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映画的なる未知との遭遇
2000/06/25(sun) Chapter.7
写真=35ミリカメラの構造について説明する笹崎隆氏
第5期映画塾7日目。35ミリフィルム用のカメラなど、普段なかなか目に出来ない撮影用機材を前にしての実習と、新潟大学人文学部助教授の北野圭介氏を講師に迎えての映画理論の講義という、バラエティーに富んだ内容となった。受講生にとっては、これまでやってきた8ミリフィルムの世界とはまた違った視点から、より本格的な映画というものに触れるよい機会だったと思える。機材実習では、プロの機材に最初は尻込みしていた受講生も、カメラにじかに触れるうちに、次第に緊張がほぐれていったようだ。映画理論では、映画史の説明や作品の時代背景など、北野氏の幅広い知識と鋭い洞察が、わかりやすく熱くハイテンションで語られてゆき、2時間半があっと言う間に過ぎた。(TOM)
会場・新潟市万代市民会館
午後1時
予定の説明
スタッフ…星
午後1時5分〜
講義:機材の解説
笹崎隆講師
午後2時20分〜
機材実習:3グループに分かれて、ローテーションで16ミリ、35ミリ、露出計を実習
35ミリ用カメラ…担当:星
16ミリ用カメラ…担当:生野
露出計…担当:笹崎(隣の公園にて実習)
午後3時30分〜
講義:映画理論「90分でわかる映画の文法」
講師:北野圭介氏<新潟大学人文学部助教授>
午後6時頃〜
本日のまとめ。次週の予告
司会:スタッフ…星
午後6時30分〜9時
補講:8ミリ編集、録音
映画塾スタッフ
いつもの視聴覚室に、見慣れないごつく大きなカメラが2つ並んでいた。劇場用映画に使われる35ミリ用カメラと、16ミリ用カメラである。機材実習の前に、講師の笹崎隆氏は、それぞれのカメラの特色と仕様について説明を行った。「扱うフィルムが大きくなると、カメラも当然大型化して操作するにも助手が必要となる。しかし、8ミリで撮影をしっかりできれば、これらのカメラも扱えなくはない」。フィルムやカメラの仕様が変わっても、撮影の基本は共通であると、笹崎氏は語った。
写真=ハイテンションな講義を繰り広げた北野氏(右)
映画理論の講義で北野氏は、良くも悪くも世界の映画の中心となるハリウッド映画の歴史を「古典期」(1910―60年)「衰退期」(60―70年)「復活期」(70年代以降)の三段階に分類した上で「古典期は、ハリウッドの黄金時代。衰退期は、ヌーベルバーグに代表される世界の映画史で新しい潮流が台頭してきた時代。そして、2000年の今を含めた復活期は、各地のシネマコンプレックス(複合型映画館)の急増や、キャラクター商品化でハリウッドが巨大な娯楽産業として盛り返している」。北野氏はハリウッド映画の特徴として(1)描かれている世界の時間と空間が混乱しない (2)物語は人物中心で、観客と同じような日常生活で何か事件が起き、解決される―と定義。この基本を守るために構図や編集などさまざまな技巧が確立していったと分析。さらに「商品」として流通させるためにウエスタンやホラー、SFなどの「ジャンル化」が進められたと述べた。
ところが、撮影所から上映館までの一環した配給システムの崩壊、テレビの普及などの内的要因に加え、欧州からの斬新な映画が評価され始め、ハリウッド映画は徐々に衰退していく。「ゴダールの『勝手にしやがれ』では日常生活とまったくかい離したグラフィック的なスタイルが導入された。トリュフォーの『大人は分かってくれない』でも物語は宙ぶらりんな状態で終わっていく。ヌーベルバーグ作品は、足腰の弱くなったハリウッド映画に、別のスタイルもあると知らしめた」
70年代以降のハリウッド映画は、実は専門家の間でも評価が確立していないという。しかし北野氏は「昨年、一昨年くらいの状況を見てみると、ハリウッドはあらゆるメディアをのみ込んで巨大な総合エンターテインメント帝国へ再生している」と分析する。北野氏は、今後は古典様式もヌーベルバーグの潮流も全て包括した大胆なスタイルで面白い作品が増えつつあることに期待していると締めくくった。
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◆◆Green Eyes◆◆
(または私的スタッフ奮闘日記)
Green Eyes;STEP#7「Theory」(2000/06/25)理論と実践。これらは双生児のような関係でありながら、必ずしも親密とは限らない。だが、本当は連携していくことが望ましい。知識はあっても、カメラに触れたことのない者がいきなり撮影をするのは無謀だ。経験はあっても、土台となる教養や常識のない者と仕事をするのは不安だ。知識も経験も少しづつ積み上げてゆくのだ。
実際に映画に使われている機材を、このように目の当たりにできるのはそう滅多にあることではない。この経験の得難さは後でわかる。
映画を学問という視点から捉える。これもまた、ありそうでいてなかなかない機会だ。学問の基本は独学だが、独善であってはいけない。どういう形からであれ、先達の得た知識や経験、そして何より、考え方の姿勢というのを謙虚に吸収すべきだと思える。
優れた師匠は、大体において、その両者のコンビネーションが絶妙である。話を聞いたり、技を目にして「すごい!」と感動できたら、しめたものだ。基本は忠実に教わって、後は自分なりによく考える。今回の実習と講義は、漢方薬のようにじわじわと効いてくるだろう。
アンケート結果
■実習について
小林景 露出計の使い方がわかってよかった。これで買える。
大桃 プロになれた気がした。
山木 すごい機材にさわれたので(おもしろい)。
小林達 露出の測り方がよくわかっておもしろかった。
鴨居 いつもは触れない機械に触れてよかった。
上石 とりあえず撮れるような気がした。
石井 現物が見れたので(おもしろい)。
佐山 35mm、16mmのカメラは触れたのも初めてだったので、その興奮もあるのかも知れないけれど、説明もわかりやすかったし、おもしろかったです。
栗原 自分としてはこういう知識を学びたかったので、よかった。でもあまり興味のない人も多いようですね。
高嶋 めったにさわれない機材らしいので(おもしろい)
三條 説明の後の実習で、だいたいわかった。露出計のことは難しい。
岡沢 いろいろ実際に触れて動かせたので良かった。
斉藤 露出計がほしい。あれはすごくいい。
無記名 露出計の数字と使い方がどうもわからない。
■講義について
小林景 先生のキャラクターが素敵でした。
大桃 北野さんは最高だ。弟子になりたい。
山木 大島作品を見てみようと思います。熱っぽさが良かったです。
小林達 内容が面白かった。
高木 考えに賛否は別として、いろいろ考えさせる講義だった。映画をたくさん観て、刺激を受けた。
鴨居 色んなビデオが見れてよかった。そしていろんなことがわかってよかったです。
田中 北野先生の話を聞いていると時間が経つのが本当に早かった。色んな視点から映画を分析していてすごく面白かった。
上石 とてもわかりやすい良い講義だったと思います。大島ナギサ万歳。
水上 先生がおもしろかったです。またお話聞いてみたいです。
石井 こういう話が聞きたかったのです。
佐山 おもしろかった!話が上手いので笑いも出る場面もあり…自分的には充実した内容だったと思いました。満足満足。
栗原 すごく映画を見たくなりました。
高嶋 いかにも理論じゃなくて、聞きやすかったです。
神野 映画の歴史について詳しく知れたから(おもしろい)
三條 すごく良かったです。分かりやすかったし、おもしろかった。もっと色んな事語ってほしかった。
坂上 現在のハリウッド”は、僕がいまちょうど読んでる「ロスト・イン・アメリカ」って本と重なって興味深い。もっと現在が聞きたい。
岡澤 映画は感性で見るものだと基本的には思うけれど、理屈も面白かった。普段理系なので、特に。こういう映画のようなことも理屈で話せるということが、楽しかった。
斉藤 最高。メリーに首ったけは私も大好き!
無記名 人間的には面白い人だなと思った。事実をまじえた一見説得力あるうさんくさい話だと思った。
■その他
石井 連けいがいまいち
佐山 講義について⇒もっと映像がキレイに見れたらなあ…
でも講義が密なものだったのでまったく問題なし!!
斉藤 休憩時間が少ない。おしりが痛い。
無記名 休み時間を2回入れてくれて助かった。集中力が途切れると意味がないので。
■感想
小林景 すいません、講義がきつかったです。眠りかけてしまいました。
山木 今回も内容が濃くて勉強になりました。
小林達 北野さんが熱い講義でおもしろかった。
高木 今日の講義で映画を観たが、何かをつくる上で今まで接したものに影響を受ける以上、とても重要な事だと思った。だから、これまでの映画の概念をふっきるような、実験的でぶっとんだ映像なり何なりをつくる前にみんな、観ておいた方がいいと思う。自主映画はアイディアが命だと思うので、脳みそを180°回転させるような強烈な刺激を受けたい。
鴨居 新しい知識がいっぱい頭に入りすぎて消化しきれないかんじ。今日は頭いっぱいでした。ごちそうさまです。
田中 北野先生の講義が本当におもしろかった。「学問」という枠や堅苦しさを感じさせないお話で、色んな映画にすごく興味が持てた。いっぱい借りたいビデオがある。
上石 為になったと思います。
石井 今日はとても面白かったです。北野先生最高です。商売の面からも語ってもらって面白かったです。
高坂 映画についての事が全然知らなかったので今日の事ほとんどが勉強になった。これからはただおもしろいだけでなく、その映画の本当の“面白さ?がわかるようになれたらうれしいです。
佐山 ウォンカーウェイ?恋する惑星、観てみようと思いました。あと去年11月以来のナゾ…「カナリア」の時、機材については全くといっていいほどわかりませんでした。(編集の機材も含めてですけど)いろいろ実習の時に質問→解決できてよかったです。STAFFさんありがとうございました。
栗原 大変満足感のある1日でした。
高嶋 キタノ先生の話、良かったです。ハリウッド映画や非ハリウッド映画、インディーズについて、明確な言葉として聞くことができたというのは、とても大きなことです。
神野 北野先生の講義は非常にためになった。
三條 北野先生の話が良かったです。機材とかの説明より、「映画」について語ってくれた事が。話に出た映画、これからいろいろ見てみます。
岡澤 機材はやってみた買ったので、実際に動かせて良かったです。照明が一番やりたかったので、もっと増やして欲しかったです。講義は久々に聞きました。大学でこういう講義を聞いている人たちもいるのかとちょっと新鮮でした。
斉藤 北野先生の本を読みたい。
無記名 編集作業が大変で、やりたくなかった企画に流されたことを後悔した。企画を出した当の本人が撮影日に大幅遅刻して、編集に全く参加せず、こんわくしている。
■質 問
山木 卒制 企画は、塾生以外の人との共同のものでも良いのでしょうか? シナリオは、塾生以外の人に書いてもらっても良いのでしょうか?
佐山 STAFFの方に直に聞きます 問題なしです。
高嶋 北野先生 ハリウッド映画の興亡とアメリカ経済は関係ありますか?
斉藤 16mm、8mmで白黒はとれるのでしょうか?
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