にいがた映画塾コム 2000.6.19

卒業制作の流れとFAQ
第5期映画塾も、あっという間に、講座編中盤。卒業作品はどうやって進めたらいいの? という質問をよく受けます。そこで、卒業制作の進め方と、うまくいくコツをできるだけ分かりやすく解説したいと思います。不明な点があれば、下記の質問フォームで質問をお寄せ下さい。
早わかり卒業制作
質問フォーム
質問は第5期受講生に限ります。お答えはこのページと映画塾コムの「喫茶店」に掲載します。公表するべき質問ではないと判断した場合、メールにてお答えしますので必ずメールアドレスを記入して下さい。
早わかり卒業制作

● まず希望を募ります(6月18日)皆さんには3つの選択肢があります。(1)自分で企画を考え仲間を募り、自分の作品をつくる (2)人の企画に賛同し、スタッフとして手伝う (3)卒業制作には参加しない
6月18日には、まず皆さんが何をやりたいか、漠然とした希望を聞きます。(1)では、具体的な企画を発表する必要はありません。「自分は企画を出すつもりだ」という意思表明だけで結構です。
(2)は、撮影、制作、役者、その他スタッフという分類で希望を取ります。後で気が変わっても構わないので、現時点での希望を考えましょう。
(3)は、できれば選択していただきたくない項目です。
この日からもう作品づくりは始まっているのです。企画を出す人は仲間を集めましょう。スタッフになりたい人は企画を出す予定の人に話し掛けて、どんな企画を考えているのかリサーチしましょう。理解者をつくりましょう。友人をつくりましょう。
●企画を売り込む(第1次プレゼンテーション=7月9日)
企画を出す人は、この日に企画書を受講生・スタッフに配り、説明します。後日配布する所定の用紙に記入して、この日に60枚コピーして持ってきて下さい。写真や音楽、絵なども持参してみんなに示しても結構です。自分の企画を売り込むわけです。遠慮していると自分の意図は他人に伝わりません。この日に企画を出さないと、卒業作品での実現は難しいでしょう。
企画の内容は、自由です。あなたの頭の中のイメージを思いきり膨らませてください。ただ、8ミリ実習でお分かりと思いますが、現実の撮影ではさまざまな制約があります。例えば「巨大怪獣が現れて、新潟の街を壊す」という企画でも結構ですし、アイデア次第では撮れなくはないのですが、受講生やスタッフから容赦なく質問をあびるでしょう。質問に対する答えをしっかりと考えておかないと「実現不可能な企画」とみんなに思われるでしょう。
そのために仲間をつくり、自分の頭の中の漠然としたものを人に話しましょう。モヤモヤしたものが形になっていくはずです。また、技術的な問題は第5期スタッフに相談しましょう。
役者を除き、複数の作品に参加することはできません。二股、三股かけるより一本に全力投球しましょう。
また、聴講生はスタッフとして参加することができますが、企画を出すことはできません。ご了承ください。
●撮影に向け決意表明(最終企画プレゼンテーション=7月30日)
第5期の最終日に、最終プレゼンテーションをしていただきます。これは仲間を募るというより、「これから制作に入ります。こんなお話で、メンバーは誰々です」という決意表明と考えてください。8月にはもう撮影準備に入らなければならないからです。いまのところ映画塾の公式の講義では、グループごとの話し合いの時間は予定していません。自主的に集まり話を進めることが不可欠になります。
受講生以外のあなたの友人がスタッフや役者として参加したり、役者をスカウトしてもOKです。ただし、その人たちが機材を扱うことはできません。自分以外の人をすべて外部から招くのは避けてください。
●撮影準備〜撮影(8月中)
撮影に向けて何をすればいいのか、8ミリ撮影実習と6月11日のシナリオ・絵コンテ・制作講座でだいたいの感触はつかんだと思います。時間はありません。各グループで密接な話し合いをしてください。撮影や照明、録音などの担当者は技術の修得が必要になるでしょう。各グループには、お世話係として第5期スタッフが最低1人つきます。進行や撮影準備、問題点をどんどん相談してください。撮影当日には全員に保険をかけますので、外部の参加者名簿やスケジュール表は必ず映画塾に提出してください。基本的に受講生の自主性を尊重しますが、第5期スタッフの指示には必ず従ってください。
撮影日は原則として8月中、最高3日間をルールとします。
受講生には1人当たり、約13,000円相当のフィルム・ビデオが支給されます。これは16ミリフィルム1本(現像費込み)、8ミリフィルム4本(同)に相当します。16ミリなら約2分30秒、8ミリなら13分20秒を回すことができます。ビデオの場合は、まあ10本分(600分)と考えてください。
つまり、5人集まれば16ミリなら5本、8ミリなら20本支給します。メンバーが集まれば、それだけ長い作品をつくることができるわけです。ただ、1時間や2時間の大作を3日間で撮るのは不可能です(回しっぱなしならできるかもしれませんが…)。出来上がりの作品は最長30分程度と考えるのが妥当でしょう。
フィルムをそんなに使わないからといって、余った分をほかの班に譲渡することはできません。各班に必要な分だけ支給します。
それ以外の制作費や交通費は受講生の自己負担となります。規定フィルムをオーバーした場合も超過分を負担してもらいます。
16ミリでは、仕上げにお金がかかります。サイレント作品(音楽ぐらいは挿入可)の場合、10分で10万円ほどかかります。音を入れるとさらに10万円はみてください。「そんなに高いの!」としり込みするかもしれませんが、別の見方をすれば、フィルム代は映画塾負担で撮れるわけですから、これをいい機会と考えることもできます。
自分の作品の長さ、求める映像、チャレンジ精神などを考えて作品のフォーマットは選びましょう。
●仕上げ(9月〜10月上旬)
映画塾の機材を使って、編集や音入れなどを行います。機材がバッティングするおそれがあるので、事前の予約が必要です。
●卒業作品上映会(10月中旬)
第5期の受講生がもう一度一堂に集まり、完成した作品を見ます。開催日はまだ未定ですが、作品は必ずこの日までに完成させてください。これで第5期は終了です。
なお、作品の所有権はにいがた映画塾が持ちます。受講生が無断で持ち帰ることはできません。自分で上映会を開くなどの使用権は参加した受講生一人ひとりが持ちます。
●にいがた・インディーズムービー・フェスティバル(11月中旬予定)
皆さんが苦労してつくった作品が、映画館で上映されます! シネ・ウインドが会場です。
その後、各種コンテストや映画祭に出品します。
このページのトップへ 第5期フロントページへ FAQ(よくある質問)
●企画について● ●企画を出したいけど、まだ内容を考えていないのだけれど…
7月9日の第1次企画プレゼンテーションまで、じっくり考えて下さい。6月18日の希望聴取の段階で、スタッフとして参加に手を挙げたけれど、その後いいアイデアが浮かんだ方は、くら替えしても結構です。
●企画はどうやって選ばれるのか
これまでの映画塾では、講師やスタッフが卒業作品の企画を選んでいましたが、第5期ではこちらが「選ぶ」ということはしません。企画を受講生に発表して、賛同者がいる場合、スタッフ側はその企画を実現できるように協力します。
●賛同者をどうやってつくるのか
「早わかり」にもあるように、理解者をあなたがつくってください。そのための時間は映画塾側は用意していません。7月9日までの“根回し”“友人づくり”が重要になります。
●周りの人と話す時間がない
休憩時間などを活用して下さい。また、懇親会などの機会を利用して下さい。7月9日の前に企画を紙に書いてみんなに配布したり、名簿を見て電話をかけたりメールを出す方法もあるでしょう。映画塾コムの「喫茶店」で自分の企画を売り込んでもOKです。
●どの企画にスタッフとして参加していいか分からない
6月18日段階での各受講生の希望リストを配布しますので、それを参考にリサーチして下さい。
●スタッフは、6月18日にスタッフを希望した人の中から選ぶのか
6月18日の希望聴取はあくまでもそのとき時点の希望です。その後企画を出すことをあきらめたり、企画提出予定者同士が集まり合作するなども考えられます。なお「選ぶ」という表現は適切ではありません。第5期の卒業制作は「仲間を集める」という考えでいて下さい。
●脚本をやりたいと思っているが、どうすればいか
自分の企画があって脚本を書く場合と、人の企画を脚本にするという2つの方法があります。前者は企画としてプレゼンテーションして下さい。後者は企画があっても話を作るのが苦手な人を探して売り込んでみてはいかがでしょうか。
●プレゼンテーションのやり方が分からない
形式はありません。あなたがつくりたいと思っているイメージ、物語をどうやったら人に伝わるか、自分なりの方法を考えて下さい。話すことが苦手なら、自分がイメージする絵や写真、音楽、造形などをみんなに示しても結構です。大事なのは、あなたというパーソナリティーを理解してもらうことが重要なのではないでしょうか。
●なぜ企画書が一定の書式なのか
比較しやすい、ファイルしやすいためです。企画書を書くという体験も制作の一環だからという理由もあります。
●なぜ企画書を60枚コピーしなければならないのか
60枚とは受講生+スタッフの分です。自分で用意しなければならない理由は、スタッフが全部をコピーしたら大変だからです。なお、コピー代が大変だという人は、映画塾にあるリソグラフを格安で貸しますのでご相談下さい。
●仕事や学校の都合で、毎回参加できるとは限らないのだが
映画制作にはいろいろな役割が必要です。制作の中枢(監督、制作、撮影など)は毎回話し合いに出ないと難しいでしょうが、小道具づくりとか衣装選びとか、やることはたくさんあります。映画制作を企画から完成まで体験するせっかくの機会ですから、メンバーにその旨相談してみてはいかがでしょうか。
●一人で作品をつくってもいいのか
映画には個人映画という1人でつくるジャンルがあり、映画塾では個人映画を否定するわけではありませんが、1人でつくるなら卒業制作にこだわる必要はないのではないかというのがこちらの考えです。1人でもダメとは言いませんが、できるだけ共同作業を体験して下さい。
●私以外は、学校の気の合う仲間でスタッフを固めたいのだが
外部スタッフは機材を扱うことはできません。あなたが監督をやってカメラも照明もすべて扱うのならできなくはないのですが、そういうやり方は歓迎せず、やるならこの講座が終わってから自由にやってくれというのがこちらの本音です。
●企画を2本以上出してもいいのか
できません。1本に絞って下さい。
●スタッフの掛け持ちはできるのか
役者として出演する場合のみOKです。その他は掛け持ちはできません。
●第5期スタッフがお世話係でつくということだが、こちらで指名できるのか
希望があれば、そのスタッフを口説いてみて下さい。相手が引き受ければOKです。
●なぜ7月9日に企画を出さないと実現は難しいのか
7月30日では遅いからです。
●企画を出したはいいが、だれも賛同者がいなかったらどうしよう…
この講座で作品をつくることが重要なのではなく、講座が終わった後も継続して撮り続けてほしいというのが映画塾スタッフ共通の思いです。自分の企画が今回実現できなかった場合、ほかの人の企画にスタッフとして参加して映画制作の流れをつかみ、講座終了後にもう一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。ぜひそうして下さい。「補助金」は出ませんが、手伝ってくれる人=友人は周りに大勢いるはずです。
●役割分担で、「撮影」と「カメラ」は同じか
同じ意味です。
●35ミリ映画は撮れるの
お金があれば撮れます。16ミリよりも高額です。機材のレンタルなどは映画塾で紹介します。
●撮影について● ●撮影日はなぜ3日間なのか
これまでの経験から1カ月の準備・撮影期間で実現可能な日数であること、スタッフの集中力が持続するのがこの程度であることなどが理由です。ただ、あくまでも原則なので、「日記映画」のように作品の性格上時間が必要な場合や、天候などで撮影がずれ込む場合はご相談下さい。
●フィルム代のほかに、どんな出費が予想されるか
打ち合わせでの飲食費、コピー費、小道具などの美術費、撮影当日はスタッフの交通費・食費などが考えられます。そのほかにも有料の施設を借りた場合の使用料や、場合によっては協力者への謝礼も必要になるかもしれません。
●既成の音楽を使ってもいいのか
著作権の都合で基本的にできません。どうしても使いたい場合は、著作権管理団体に使用料を払って下さい。手続き等は映画塾スタッフにご相談下さい。なお、自分たちで演奏したり歌ったりするのではなく、既製のCDやレコードを使う場合は音楽会社からも許可を得る必要があります。映像コンテストへの出品にも制約が出てきます。
●録音用の機材は貸してくれるのか
基本的にお貸しします。ただ数が限られているので、調整が必要になります。詳細はスタッフにご相談下さい。
●お世話係として付くスタッフの役割は
ケースバイケースですが、技術的なアドバイス、第5期実行委員会との調整などが考えられます。取り入れるかどうかは受講生次第ですが、企画について意見を述べる場合もあるかもしれません。なお、法律に触れる恐れがある場合や危険な撮影を行おうとする場合は強制的にストップをかけることもあります。
●その他● ●8ミリ編集機を借りて、家で編集してもいいのか
お貸しします。
●ビデオ編集機の使用料は24時間まで無料と聞いたが
フィルムの考え方と同じく「1人24時間」とします。
●なぜこんなに規則が多いのか。創作活動はもっと自由なものではないか
その通りだと思います。予算的に制約の多い商業映画に比べ、自主映画は自由な発想と形態でつくることができるのが魅力です。その一方で卒業制作は「講座」という枠内で行うという現実があります。できるだけ両立できないか、スタッフが毎回悩む問題です。
しかし今回の規則らしい規則といえば、フィルム・ビデオの支給枠や日程、スタッフかけ持ちの禁止、受講生以外の機材操作禁止、万が一の場合の決定権は第5期スタッフ側にあることぐらいではないでしょうか。あとはこちらの希望を述べているだけで、かなりの部分が受講生の裁量に任されています。撮りたければ撮ってもいいのです。こちらで選ぶとか落とすとかはしません。ようはあなたが本気で撮る気があるのかということです。講座終了後に自由な作品を撮るために人の企画に参加して撮影や制作の腕を磨くという考え方もあります。ようはあなた次第なのです。
ただ何度も言うように、卒業制作でのこちらの強い要望は、共同作業を行ってほしいということです。1人の方が気が楽かもしれません。でも共同作業の方がつくりあげる喜びが何倍にもなるはずです。自信を持って言えます。なぜなら、スタッフの大部分は過去の講座のOB・OGなのですから。
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